理解度がわかる【魔法の言葉】
こんにちは!
「わかる」を増やして「できる」に変える、“成績アップサポーター” の斉藤亘です。
前回は「わかる」・「できる」の違いについての考え方をお伝えしました。
今回は「わかった」かどうかを確認する【魔法の言葉】についてお話ししたいと思います。
たとえば以下のやり取りを見てください。
先生「時速を分速にするときは60で割るんだよ。わかった?」
生徒「わかりました」
先生「よ~し、じゃあ問題を解いてみよう!」
(※ 話を単純化するために、そうなる理由の説明については省略しています)
ポイントをズバリ説明する先生と物わかりのいい生徒。ごく普通の授業風景にも見えるこのやり取りですが、これは少々マズイです。
いったいどんな問題点があるのでしょうか?
「割り切れないときはどうするのか?」とか、「×1/60(かける60ぶんの1)ではどうなのか?」とか、他のツッコミどころもいろいろあるとは思いますが、個人的に最大の問題だと思うのは、
【生徒が本当に「わかった」かどうか、先生には(ひょっとすると生徒自身にも)「わからない」こと】
です。
どういうことかと言うと、生徒が「わかりました」と返答したとき、
A.理解できていると思ったので、自信を持って「わかりました」と返答した。
そして本当にしっかりと理解できていて、自力で問題を解ける力もある。
B.理解できていると思ったので、自信を持って「わかりました」と返答した。
しかし実は理解が不十分であることに自分でもまだ気付いていない。
C.あまり理解しきれていないが、なんとなく大丈夫そうな気がする。
そこでとりあえず「わかりました」と返答しておくことにした。
D.あまり理解しきれていないが、「わかりません」と答えると怒られそう。
それが怖いので、わかったふりをして「わかりました」と返答した。
など、どんな心理状態だったのか、正確には判断できません。
(語気や表情でなんとなく読み取れることもありますが)
これでは、実際に問題を解いたときに確実に正答できるのはAのパターンだけです。しかもそのAのパターンである可能性は決して高くありません。(そもそもDのように生徒が萎縮してしまうような環境は論外です)
「わかった?」「わかりました」
このやり取りには何の意味もないどころか、逆に理解度不足を見落としやすくなる危険性すらはらんでいるのです。
では、どうすれば生徒の理解度がわかるのか?
ここで【魔法の言葉】の出番。
「今わかったことを説明してくれる?」
たったこれだけです。
きちんと理解できていれば、
「時速を分速にするには60で割ればいいんですよね?」
と、【自分の言葉で説明】できます。
あるいは、
「時速を60で割れば分速になるんですよね?」
と、自己流に少しアレンジした返答もできます。単なるおうむ返しではない分、こちらのほうが理解度は上と言えるかもしれませんね。
しかし理解が不十分だと、
「時速を分速にするには・・・えーっと・・・」
と言葉につまってしまったり、
「時速を分速にするには60をかければいいんですよね?」
と間違った返答をしてしまったりします。
理解できていたとき、理解が不十分だったとき、それぞれどのように対応するかが指導者である我々の腕の見せ所です。しかしそれはまた別の機会にお伝えすることにします。
話がややこしくなってしまいましたが、簡単に言えば
【自分の言葉で説明】できれば理解度は十分!
ということです。
ちなみに当塾は【自立学習応援塾】なので、最初に挙げた授業のような場面はあまり多くありません。かわりに、生徒が質問に来たときの対応後にこの【魔法の言葉】を使ったり、全問正解だったときに「この問題を解いたときに使ったのはどんな考え方か教えてくれる?」とこちらから質問を投げかけたりします。
ただしこの【魔法の言葉】、しつこく連発したり相手かまわず使ったりすると嫌がられるおそれもありますので、使い方にはご注意を・・・
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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